2018年9月、東京都青梅市にある澤乃井の酒蔵見学へ行って来ました。
澤乃井の酒蔵見学
創業元禄十五年(1702年) 、江戸時代から続く小沢酒造では酒蔵内の見学ができます。
酒蔵の見学、日本酒造りの工程を学び、最後に澤乃井の「きき酒」を楽しめます。
インターネット、電話で予約出来ます。
予約優先(当日受付は定員に余裕がある場合のみ)で、参加費は無料です。
酒蔵見学ツアー
受付後、酒蔵見学控室(酒々小屋)に到着しました。
この回のツアーの参加者は30人程度でした。
ここで酒造りについての講義がありました。
澤乃井の名前の由来、酒造りで米を削る理由、精米歩合、酒林(杉玉)とは等の早口での10分間の講義。充実した内容でした。
酒蔵見学
講義後、酒蔵見学が始まります。
蔵の入口は神棚としめ縄があり、足元には水場がありました。
蔵に入る前に、この水場を通ります。
雑菌の侵入を防ぐため、靴裏についた汚れを水で洗い落とします。
蔵内部へ入りました。
最初に入ったこの蔵は「元禄蔵」と呼ばれ、創業当初からあるそうです。
写真では明るく撮れていますが、実際は薄明り程度。目が慣れるまで暗く感じました。
蔵内に冷暖房設備はありませんが、常に25度ぐらいに室温が保たれています。9月のこの日は蔵内が涼しく感じました。冬になると少し暖かく感じるそうです。
酒タンクにはそれぞれ数字が書かれています。
上段の数字は識別番号、下段の数字は内容量。1日1合ずつ飲んでも120年かかる量が8,101と書かれた中央のタンクに入っています。
酒税申告のために内容量をきちんと計測し、表示をしているそうです。
ひときわ明るい場所に来ました。
日本酒をしぼる機械を実際に見ることができます。
9月は日本酒造りがお休みの時期のため、機械洗浄・メンテナンスの最中でした。
酒造りの時期に見学に来ると、実際にしぼっているところを見れることもあるそうです。
実際に酒作りに使われる米や糠の展示もありました。
写真は明治時代に建てられた蔵「明治蔵」、奥に空調管理された「平成蔵」があります。
空調管理のおかげで現在では9~5月の長期間に渡り、酒造りが可能になったそうです。
蔵守
「蔵守」はタンク内で熟成させたものをビンに詰め、蔵内で貯蔵している熟成酒です。
透明のビンを使用しているので、色で熟成具合を見ることができます。
写真の棚は2013年から貯蔵されている「蔵守」が並んでいます。
井戸
多摩川対岸の山奥に20年ほど前に発見された「山の井戸」と170年ほど前に蔵の裏に掘られた「蔵の井戸」、澤乃井は2つの湧き水を持っています。蔵の井戸を見学します。
「蔵の井戸」のある通路はひんやりと冷たく、全体がしっとりと濡れています。
この湧き水はミネラル分が多い中硬水で、鉄分やマンガンという不要な成分が少なく、有機物をほとんど含まないため日本酒造りの仕込み水に適しているそうです。
きき酒
最初に講義を受けた酒蔵見学控室(酒々小屋)に戻ってきました。
酒蔵見学の最後に澤乃井の「きき酒」を楽しみます。
今回のお酒は9月上旬出荷されるという「ひやおろし」。元禄蔵で半年熟成させた純米酒です。
利き酒方法
- 色を見る
- 香りを利く
- 少量を舌の上で転がし、空気を吸い込み、鼻から抜ける香りを感じる
- 吐き出す → 本来の利き酒では吐き出しますが、今回は飲みました。
自分で好きな量をお猪口に注ぎ、利き酒をします。
「ひやおろし」は熟成酒なので少し色がありました。日本酒は詳しくありませんが、よい香りを感じました。
蔵見学の最後に利き酒をいただいて、約40分の見学会は終了。解散となりました。
清流ガーデン「澤乃井園」へ向かいます。
唎酒処
澤乃井園内には澤乃井直営である「唎酒処(公式HP)」があり、常時10種類ほどのお酒が用意されています(有料)。澤乃井のお酒を色々と試してみることができます。
澤乃井(小沢酒造株式会社)
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