2024年09月、福岡県に行ってきました。
福岡城へのアクセス
福岡城は市内中心部にあり、アクセスがとても便利です。
地下鉄「赤坂駅」または「大濠公園駅」から徒歩約10分のところにあります。

今回は「大濠公園」駅から下記のコース(約2.2km)で、大濠公園~名島門~福岡城天守台を見学し、「大濠公園」駅に戻ってきました。
大濠公園
昔は博多湾につながる入江でしたが、福岡城を築いた黒田長政が、城の外堀とするために埋め立て、この大きな池「大濠池」を作りました。
現在、池の周囲には約2kmの周遊道が整備されており、ジョギングやウォーキングを楽しむ人々が多くいらっしゃいました。

舞鶴公園
福岡城(本丸跡)は、現在「舞鶴公園」として整備され、観光スポットとしても多くの人々に親しまれています。
広大な敷地を誇る城内(舞鶴公園)には、野球場などのスポーツ施設が整備されており、さまざまなイベントも開催されています。

この日は出汁で有名な久原本家グループ主催の「あご祭り」が行われていました。

名島門(なじまもん/市指定有形文化財)
この名島門は、近隣にあった名島城の脇門でした。
黒田長政が筑前に入ると、名島城を廃城とし、新たに福岡城を築きました。その際、名島城の建物や石垣は資材として流用され、この名島門も家臣の邸宅の門として再利用されました。
明治時代以降は民間に払い下げられていましたが、戦後になって現在の場所に移築されました。

福岡城跡
福岡城は、豊臣秀吉の家臣であった黒田長政が、関ヶ原の戦い(1600年)の後に52万石の領地を与えられ、築いた城です。

九州最大の規模を誇る城であり、海から眺めたとき多くの櫓が立ち並ぶ姿が鶴が舞うように見えたことから「舞鶴城」とも呼ばれました。

表御門跡
本丸に入るための城の正門として重要な役割を果たしていた場所です。
現在は、櫓台として使われた石垣のみが残っており、門そのものはありません。

ここにあった表御門は、1918年(大正7年)に陸軍によって払い下げられ、市内にある黒田家の菩提寺である崇福寺の境内に移築されました。現在もその門は崇福寺の山門として使用されています。

小・中天守台
大天守の東側には、小天守台・中天守台と思われる櫓跡があり、南側からの侵入を防ぐ狙いがあったと考えられています。また、本丸を分断する構造になっており、これは全国的にも珍しい城の造りとされています。

天守台
天守台とは、天守閣を支えるための基礎となる石垣のことです。
福岡城には天守閣はありませんが、天守台には見学用の階段が設置されており、上ることができます。

天守台は現在、展望台になっており、福岡市街が一望できる絶景スポットになっています。

福岡タワーや福岡ドームも見渡せます。
ウェディングフォトを撮影している方々もいらっしゃいました。

福岡城にはそもそも天守閣を建てなかったと考えられていましたが、近年の調査で天守閣があったことをうかがわせる史料が発見され、調査が始まることになりました。

武具櫓御門跡
戦いに備えて武器が格納されていた武具櫓は、現在城内には残っていませんが、かつては長屋式の二重二階の櫓が石垣の上に建っていました。
大正8年(1919年)に旧黒田家別邸の浜御殿へ移築されましたが、昭和20年(1945年)の空襲により焼失しました。


福岡城の石垣は、大きく3種類「野面積み(のづらづみ)」「割石積み(わりいしづみ)」「算木積み(さんぎづみ)」が見られます。
写真左側の石垣は、小さめの自然石を積み上げており、野面積みの特徴があります。この工法は、基本的に築城初期の石垣に用いられたと考えられています。
写真右側の石垣は、ある程度整形され、割った石を加工して積み上げた割石積みです。また、石垣の角の部分には、大きめの石を交互に組み合わせた算木積みが施されており、石垣の強度を高め、崩れにくくする役割を果たしています。

裏御門跡
藩士たちが日常的に使用する入口であった裏御門の跡です。石垣のみで門そのものはありません。
門の左手には時刻を知らせる太鼓が設置された古時手櫓がありました。

下之橋御門(大手門/県指定有形文化財)
福岡城の門のうち、現在も本来の位置にあるのはこの下之橋御門(大手門)のみで、福岡県指定文化財に指定されています。
2000年(平成12年)8月の不審火で焼失してしまい、2006年~2008年に本来の2重の櫓門として復元工事が行われました。

(伝)潮見櫓(県指定有形文化財)
博多湾の海の様子を監視するための櫓であった潮見櫓。近年の調査で別の建物が潮見櫓であることが明らかになったため、(伝)を付けて呼ばれるようになりました。

福岡城を巡って
福岡城は、石垣がしっかりと残る歴史ある名城です。
今回は下記の道(約2.2km)を歩きましたが、思っていたよりも時間がかかりました。
お城巡りが好きな方はもちろん、のんびり散歩したい方にもおすすめの場所です。桜や紅葉の季節には、また違った趣のある福岡城の風景を楽しめそうです。
コメント